2011/12/28

PS Audio PWT

今年はいつになくオーディオのグレードアップを図り、しかしブログ更新頻度がそれに反比例していますがorz、PS Audio社のCDプレーヤーと思いきや"WAVEファイルディスクトランスポーター"であるPerfectWave Transport、略称PWTを入手しました。
PWTはCD再生機能だけではなく、次のような特徴があります。
  • CD-R,DVD-R/+RやRWにUDFフォーマットで焼いたWAVEファイルの読み出しが可能。
  • 対応するWAVEのサンプリング周波数は44.1,48,88.2,96,176.4,192kHz。
  • 1ディスクにサンプリング周波数が異なるファイルが混在してもそのまま再生可能。
  • 出力はS/PDIF、AES/EBUのほかI2Sが可能。I2Sの端子形状はHDMIを流用している。
  • LAN端子があり、DHCPでIPアドレスが振られればネットからCDのアルバム名や曲名を取得することが可能。
  • SDカードスロットがあり、ネットから取得した曲名情報などが自動で記録される(SDカードは付属している)。ファームウェアの更新も行える。

以下のことはできませんw
  • アナログ出力。"プレイヤー"ではないのでDACは積んでいない。
  • HDMI端子からHDMI音声やS/PDIF信号の出力。PS Audio独自配列のI2Sのみ。
  • "DVD Audio""SACD"の読み出し。
  • MP3,AACなどWAVE以外の読み出し。
  • LANを使用したネットワークでの音声ファイル読み出し。
  • SDカードを使用したファイルの音声読み出し。
  • SDHCやSDXCカードの使用。SDカードのみ。
  • 液晶画面における2バイト文字の表示。
  • 曲情報取得の参照先変更。


以下は所感。
  • 同社のDACであるPerfect Wave DAC(PWD)とI2S接続によるセット使用が前提の製品だが、FIDELIX CapriceのI2SモデルもI2S接続に正式対応している。別会社の市販量産製品では2011年12月時点で唯一の対応。
  • 筐体の造りが変w。天板がねじ止めやスライドではなく、金属板の板バネ的効果を使った嵌め込み式になっている。割と頑丈だが構造的には自作PCケースを髣髴とさせる。
  • ディスクメカはPC用のASUS製5インチDVD-ROMドライブがそのまま入っている。私の物はSATAドライブだが製造初期はATAPIドライブだった模様。
  • 5インチドライブは市販のパイオニア製とかに交換しても動くのではなかろうか?(未実験)。
  • ディスクの回転による振動が激しい場合がある。自作PCを扱ったことがある方ならすぐお解りの、あのグゥ〜ンというような回転時の振動が起きます。置き場所によっては他の機器に影響があったり、気分的に不快感があるでしょう。ただしほとんど振動しない場合もある。ウェルフロートボードとか敷けば完璧か。
  • 振動があるのでインシュレーターはデフォルトのしょぼいゴム足がベストでしょう。硬質なものにするとマズそうな感じ。
  • SATAケーブルもPCで普通に使用されているものと同じ。
  • SATA電源ケーブルはPCでみるものより多少太い。
  • 電源部はさすがにPCのATX電源だったりすることはなく、専用品となっている。
  • 曲情報取得はPS Audio自前のデータベースにアクセスしているようで、まったく使い物にならない。無意味なのでLANケーブルは外した。
  • 本国サイトでもファームウェアの更新が行われているように見えない。日本代理店の完実電気サイトにあるファームは古い。完成度が高くて更新の必要がないというのなら構わないが...。
これパソコン持っている人ならすぐにツッコミ所が出てくると思います。
パ ソ コ ン で い い じ ゃ ん
って思いますよね...。
実際今でもそう思いますが、気軽さと安定の両立さらにI2S出力の件を考えると、残念ながら(?) 現時点ではこの選択肢は悪くないという結論に達しました。
「少しだけ多機能で、非PC」っていうこの微妙なポジション...。

最大のメリットは
  • PCのノイズと無縁であること
  • 24bit/192kHzなどの高音質ファイルが再生でき、I2S伝送が出来ること
  • 従来のCDが再生できること
の3つが1台で達成できるということで、これ以外にとくにない感じ。条件をバラせば、例えば最近徐々に出回ってきた、メモリーカードから再生するタイプの機器などでもPCノイズを回避できるでしょうし、どーにでもなりそうなことなんですがこれが1台にまとまってて安定しているというのがあまり他に無いというわけです。微妙かつ涙ぐましいPCのチューニングとかね、最初は楽しいこともあれども、だんだん面倒になってふと気づいたら手段と目的が逆転して凹んだりするので、そこら辺の精神的・時間的な面でも良いと思います。数年経っていろいろ良い製品が出てきたらあまり意味がなくなるのかもしれないですが。

メリットというほどでもなさそうだけどちょっとイイことは
  • ハイレゾ音源でなくても、16bit/44.1kHzのファイルをDVDに焼くと、当たり前だけど再生時間が長い。例えばCD2枚組や3枚組のライブ盤を1枚に焼いて通しで聴ける。そんなことをしなくてもiTunesとかでプレイリストを作ってやれば良いのだけどどうもそれが億劫なんですよ。旧人類ですかそうですかそうですよね。よく聴くものについてはバシッと1枚DVDを焼いといた方が使いやすいと思う派。あとDVD映像ソフトでライブ作品等の場合、48kHzで音声が記録されていると思いますが、これの音声だけを市中に出回っているソフトでWAVE形式でリッピングして、それをDVD-Rに焼けばライブの音だけを48kHzのまま聴ける、とかも可能(まだやってないけど)。
があります。こういうのは習慣とか気持ちの問題なのかもしれませんが。MacでDVD再生するとオーディオと同じくいい音出ますしね。 I2S出力の音はどうなんだよ、ということについては後日ちゃんとやりたいと思います。

ところで、"トランスポーター"っていうほうが少数派っぽいのはなぜだろう。Googleで検索してみると"CDトランスポーター"より"CDトランスポート"のほうがHIT数が多い。 CD再生装置を"CDプレイヤー"ではなく"CDプレイ"とか、"スピーカー"を"スピーク"、"クロックジェネレーター"を"クロックジェネレート"って言う人はまず居ないと思うので、似たような機器で言い方が違うのが興味深い。




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